会社法の条文と解説

会社法963条

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会社法963条 (会社財産を危うくする罪)

会社法
第8編 罰則

(会社財産を危うくする罪)

第963条 第960条第1項第1号又は第2号に掲げる者が、第34条第1項若しくは第63条第1項の規定による払込み若しくは給付について、又は第28条各号に掲げる事項について、裁判所又は創立総会若しくは種類創立総会に対し、虚偽の申述を行い、又は事実を隠ぺいしたときは、5年以下の懲役若しくは500万円以下の罰金に処し、又はこれを併科する。

2 第960条第1項第3号から第5号までに掲げる者が、第199条第1項第3号又は第236条第1項第3号に掲げる事項について、裁判所又は株主総会若しくは種類株主総会に対し、虚偽の申述を行い、又は事実を隠ぺいしたときも、前項と同様とする。

3 検査役が、第28条各号、第199条第1項第3号又は第236条第1項第3号に掲げる事項について、裁判所に対し、虚偽の申述を行い、又は事実を隠ぺいしたときも、第1項と同様とする。

4 第94条第1項の規定により選任された者が、第34条第1項若しくは第63条第1項の規定による払込み若しくは給付について、又は第28条各号に掲げる事項について、創立総会に対し、虚偽の申述を行い、又は事実を隠ぺいしたときも、第1項と同様とする。

5 第960条第1項第3号から第7号までに掲げる者が、次のいずれかに該当する場合にも、第1項と同様とする。

一 何人の名義をもってするかを問わず、株式会社の計算において不正にその株式を取得したとき。

二 法令又は定款の規定に違反して、剰余金の配当をしたとき。

三 株式会社の目的の範囲外において、投機取引のために株式会社の財産を処分したとき。





1.
発起人、設立時取締役、設立時監査役会社法960条1項1号、2号)
・発起人の出資の履行(会社法34条1項)
・設立時募集株式の引受人の出資の履行(会社法63条1項)
の規定による「払込み」「給付」について、
又は金銭以外の財産の出資についての会社法28条各号に掲げる事項について、
「裁判所」又は「創立総会」「種類創立総会」に対し、
虚偽の申述を行い、又は事実を隠ぺいしたときは、
「5年以下の懲役」若しくは「500万円以下の罰金」に処し、又はこれを併科する。

2.
取締役、会計参与、監査役、執行役等、会社法960条1項3号~5号までに掲げる者が、
 ・金銭以外の財産を出資する場合の「財産の内容」「価額」(会社法199条1項3号)
 ・金銭以外の財産を新株予約権の行使に際して出資の目的とする場合の
  「財産の内容」「価額」(会社法236条1項3号)
について、「裁判所」又は「創立総会」「種類創立総会」に対し、
虚偽の申述を行い、又は事実を隠ぺいしたときは、
「5年以下の懲役」若しくは「500万円以下の罰金」に処し、又はこれを併科する。

3.
検査役が、
 ・現物出資、財産引受、発起人の報酬、設立費用(会社法28条
 ・募集株式について金銭以外の財産を出資の目的とする場合の
  「財産の内容」「価額」(会社法199条1項第3号)
 ・株式会社が新株予約権を発行するとき金銭以外の財産を出資の目的とする場合の
  「財産の内容」「価額」(会社法236条1項3号)
について、裁判所に対して
虚偽の申述を行い、又は事実を隠ぺいしたときも、1.と同様とする。

4.
会社法94条1項の規定により選任された者が、
・発起人の出資の履行(会社法34条1項)
・設立時募集株式の引受人の出資の履行(会社法63条1項)
の規定による「払込み」「給付」について、
又は金銭以外の財産の出資についての会社法28条各号に掲げる事項について、
創立総会に対し、
虚偽の申述を行い、又は事実を隠ぺいしたときも、1.と同様とする。

5.
会社法960条1項3号~7号までに掲げる者が、
次のいずれかに該当する場合にも、1.と同様とする。

① 何人の名義をもってするかを問わず、株式会社の計算において
  不正にその株式を取得したとき。

法令・定款の規定に違反して、剰余金の配当をしたとき。

③ 株式会社の目的の範囲外において、
  投機取引のために株式会社の財産を処分したとき。


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