会社法の条文と解説

第3章 会社の使用人

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会社法第1編 第3章 会社の使用人等   

第一編 総則
第三章 会社の使用人等

 第一節 会社の使用人

(支配人)
第十条  会社(外国会社を含む。以下この編において同じ。)は、支配人を選任し、その本店又は支店において、その事業を行わせることができる。

(支配人の代理権)
第十一条  支配人は、会社に代わってその事業に関する一切の裁判上又は裁判外の行為をする権限を有する。
2  支配人は、他の使用人を選任し、又は解任することができる。
3  支配人の代理権に加えた制限は、善意の第三者に対抗することができない。

(支配人の競業の禁止)
第十二条  支配人は、会社の許可を受けなければ、次に掲げる行為をしてはならない。
一  自ら営業を行うこと。
二  自己又は第三者のために会社の事業の部類に属する取引をすること。
三  他の会社又は商人(会社を除く。第二十四条において同じ。)の使用人となること。
四  他の会社の取締役、執行役又は業務を執行する社員となること。
2  支配人が前項の規定に違反して同項第二号に掲げる行為をしたときは、当該行為によって支配人又は第三者が得た利益の額は、会社に生じた損害の額と推定する。

(表見支配人)
第十三条  会社の本店又は支店の事業の主任者であることを示す名称を付した使用人は、当該本店又は支店の事業に関し、一切の裁判外の行為をする権限を有するものとみなす。ただし、相手方が悪意であったときは、この限りでない。

(ある種類又は特定の事項の委任を受けた使用人)
第十四条  事業に関するある種類又は特定の事項の委任を受けた使用人は、当該事項に関する一切の裁判外の行為をする権限を有する。
2  前項に規定する使用人の代理権に加えた制限は、善意の第三者に対抗することができない。

(物品の販売等を目的とする店舗の使用人)
第十五条  物品の販売等(販売、賃貸その他これらに類する行為をいう。以下この条において同じ。)を目的とする店舗の使用人は、その店舗に在る物品の販売等をする権限を有するものとみなす。ただし、相手方が悪意であったときは、この限りでない。
    
  第二節 会社の代理商

(通知義務)
第十六条  代理商(会社のためにその平常の事業の部類に属する取引の代理又は媒介をする者で、その会社の使用人でないものをいう。以下この節において同じ。)は、取引の代理又は媒介をしたときは、遅滞なく、会社に対して、その旨の通知を発しなければならない。

(代理商の競業の禁止)
第十七条  代理商は、会社の許可を受けなければ、次に掲げる行為をしてはならない。
一  自己又は第三者のために会社の事業の部類に属する取引をすること。
二  会社の事業と同種の事業を行う他の会社の取締役、執行役又は業務を執行する社員となること。
2  代理商が前項の規定に違反して同項第一号に掲げる行為をしたときは、当該行為によって代理商又は第三者が得た利益の額は、会社に生じた損害の額と推定する。

(通知を受ける権限)
第十八条  物品の販売又はその媒介の委託を受けた代理商は、商法 (明治三十二年法律第四十八号)第五百二十六条第二項 の通知その他の売買に関する通知を受ける権限を有する。

(契約の解除)
第十九条  会社及び代理商は、契約の期間を定めなかったときは、二箇月前までに予告し、その契約を解除することができる。
2  前項の規定にかかわらず、やむを得ない事由があるときは、会社及び代理商は、いつでもその契約を解除することができる。

(代理商の留置権)
第二十条  代理商は、取引の代理又は媒介をしたことによって生じた債権の弁済期が到来しているときは、その弁済を受けるまでは、会社のために当該代理商が占有する物又は有価証券を留置することができる。ただし、当事者が別段の意思表示をしたときは、この限りでない。

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