会社法の条文と解説

会社法12条

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会社法12条

会社法 
第1編 総則 
 第3章 会社の使用人等
   第1節 会社の使用人

支配人の競業の禁止
第12条  支配人は、会社の許可を受けなければ、次に掲げる行為をしてはならない。

一  自ら営業を行うこと。
二  自己又は第三者のために会社の事業の部類に属する取引をすること。
三  他の会社又は商人(会社を除く。第二十四条において同じ。)の使用人となること。
四  他の会社の取締役、執行役又は業務を執行する社員となること。

2  支配人が前項の規定に違反して同項第二号に掲げる行為をしたときは、当該行為によって支配人又は第三者が得た利益の額は、会社に生じた損害の額と推定する。

会社法12条の条文解説

支配人の競業禁止



1.
支配人は、「会社の許可」を受けなければ、以下の為をしてはなりません。

自ら営業を行うこと。 (営業禁止義務)
② 自己又は第三者のために会社の事業の部類に属する取引をすること。 
 (競業禁止義務)
③ 他の会社・商人の使用人となること。
④ 他の会社の「取締役」「執行役」「業務を執行する社員となること。

2.
支配人が1.の規定に違反して②の行為をしたときは、
当該行為によって支配人または第三者が得た利益の額は、
「会社に生じた損害の額」と推定する。





支配人は、広範な代理権を有し、会社の機密事項にも通じていることから
会社法12条において特別な義務が課されています。

支配人が第1項第2号の競業避止義務に違反して取引を行った場合、
支配人の解任理由となるだけではなく、
「支配人または第三者が得た利益の額を、会社に生じた損害の額と推定」して
会社は損害賠償を請求することができるということになります。

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